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【新興ASIAウォッチ/第69回】バンコクは世界一のルーフトップバー都市

日本人に人気のバー「オクターブ」

バンコクに行くたびに必ず行くところがある。ルーフトップバーだ。じつは、バンコクは世界一ルーフトップバーが多い都市で、ざっと数えただけで30はある。

最近よく行くのが、日本人街と言われるスクンビット地区トンローにある「オクターブ・ルーフトップラウンジ&バー」(Octave)。マリオットホテルの最上階46Fにあるスカイバーだ。45Fにキッチンがあり、サラダやバーガー、寿司など軽めの食事をとることもできるうえ、ほかのルーフトップバーと違いドレスコードが厳しくない。ジーンズでもOKなので、気軽に行けるところがいい。ここから眺めるバンコクの360度の夜景は絶景で、地上のバーで飲むお酒が何倍もおいしくなる。

会社帰りのビジネスマン、デートカップル、商談ディナー後のビジネスマン、宿泊客、外国人観光客などで賑わっている。ただし、いつ行っても日本人客が必ずいる。日本人が多いときは、日本語が耳に入る。だから、日本人観光客にとっては、外国にいる気分にならないことがただ一つの難点かもしれない。

世界一高いところにあるバーがオープン

バンコクでは、昨年11月、高さ314メートルを誇る超高層ビル「キングパワー・マハナコン」(King Power Mahanakhon)の74Fから77Fに「マハナコン・スカイウィーク」が完成オープンし、最上階の77Fにルーフトップバーが設けられた。このルーフトップバーは、いまのところタイ最高層のルーフトップバーである。いや、世界最高層のルーフトップバーと言っていい。

これまでは、シンガポールの「ワンアルティチュード」(1-Altitude)のルーフトップバーが、「世界で一番高いところに位置する」(シンガポール観光局による)とされていたが、こちらは地上282メートル。したがって、314メートルの「マハナコン」が世界一になったわけだ。

「マハナコン・スカイウォーク」の売りは、世界屈指の広さを持つガラス床のカイウォーク。現在、バンコクの若者、観光客に大人気で、ここに上がって写真を撮るのがブームになっている。インスタには山ほど写真がアップされている。ルートップバーはこのスカイウォークから階段で登ったところにある。行ってきた日本人OLによると、気分は最高だと言う。

「スカイウォークの展望台は床が透明ガラス張りで、入るのには並ばなければなりませんが、入って下を見たらもう足がガクガク。東京スカイツリーより広くて、眺めも素晴らしいです。ルーフトップバーも素晴らしいです。バンコクの高層ビルが全部見下ろせて、チャオプラヤー川の夕焼けを眺めながら飲むカクテルは最高でした」

それにしても、なぜ、バンコクはこれほどルーフトップバーが多いのだろうか?

ブームの先駆けとなった「シロッコ」

現在、ルーフトップバーは世界的にブームだが、その火付け役はバンコクとされている。タイの観光局の職員も、こう言って胸をはる。
「なんといっても、『シロッコ』(Sirocco)の人気が、これだけルーフトップバーが増えた要因でしょう。映画『ハングオーバー パート2』でロケされ、紹介されたことも大きいです。バンコクでは、ルーフトップバーでお酒を飲むのがトレンドで、若者なら1度は行っています」

「シロッコ」はシーロム地区の5つ星ラグジャリーホテル「ルプア」の屋上にあり、同じところある「スカイバー」(Sky Bar)と並んで、バンコクのルーフトップバー の先駆けとなって、ブームをリードしてきた。世界一高い地上247メートルにあるバーであること(当時)と、最高級レストランのバーであることが売りで、バンコク市民や観光客ばかりか、世界中のセレブも足を運んできた。

しかし、いまや「シロッコ」に続くルーフトップバーがいっぱいできた。「シロッコ」に次いでできたのが同じくラグジュアリーホテル「バンヤンツリー」61Fの「ヴァーティゴ&ムーンバー」(Vertigo & Moon Bar)と、超高層ホテル「センタラ・グランド・アット・セントラルワールド」最上階55Fにある「レッドスカイ」(Red Sky)。この3つが、数年前までは3大ルーフトップバーとして、外国人観光客のナイトライフスポットの1つとして定番だった。しかし、いまや、高層ホテルや高層コンドミニアムなどなら、どこでもルーフトップバー があるようになった。

ルーフトップバー と言えば、摩天楼が林立するニューヨークがいちばんと誰もが思う。有名なところではタイムズスクエアにある「スカイルーム」(Sky Room)、マジソンスケアパークにある「230フィフス」(230 Fifth)、ロウアーイーストサイドにある「ザ・ルーフ」(The Roof)などがあるが、バンコクのルーフトップバーの方が上だと、どちらにも行った経験から私は思う。南国の風とまるで「天空の城」と思える高さがそう思わせるのだろうが、バンコクのルーフトップバー の方がはるかに開放感がある。

進化し続けるルーフトップバー

バンコクのルーフトップバー は、日々進化をとげている。現地旅行社によると、最近人気なのは、「スピークイージー」(Speak Easy)と「シエロ」(Cielo Sky Bar and Restaurant)だと言う。

「スピークイージー」は、ランスアン通り沿いにある高級ブティックホテル「ホテル・ミューズ・バンコク」の最上階部分24F、25Fにある。店名は、1920年代の禁酒法時代のアメリカで、労働者たちが隠れてお酒を飲んでいた場所をこう呼んでいたところから取った。その名のとおり、古き良きアメリカンスタイルで、バーテンダーやウェイトレスは白シャツ姿、椅子とテーブルは木製で、ガーデンテラス風の造り、流れている音楽もジャズが中心。つまり、大人の隠れ家的なバーだ。なぜ、バンコクで20年代アメリカかという感もあるが、中高年に人気だと言う。

「シエロ」はプラカノン地区にある高層コンドミニアム「スカイウォーク」の最上階46Fにある、360度レストラン&バー。コンドミニアムだから穴場的なスポットで、1Fの受付で「ルーフトップバーに行きたい」と伝えると案内される。売りは、バーカウンター後ろの連絡通路にあるガラス張りの床と眺望と料理。とくに料理は、エグゼクティブシェフとしてタイで何度も料理の賞を受賞している人気人シェフ、通称「シェフピン」こと、ビン・スラキアットが担当。タイ料理と西洋料理のモダンフージョンを提供している。お酒を楽しむより、料理を楽しむために訪れる客も多いと言う。

高層ビル建設ラッシュと経済効果

というわけで、いまやルーフトップバーの最先端となったバンコクだが、これほどまでにルーフトップバー が増えたのには、ブーム以外に経済的な理由があるという。

バンコクでは、ここ10年、高層ビルの建設ラッシュが続いている。地盤が緩く高層ビルは危ないのではと言われた時期もあったとう。しかし、なにより地震がないことで、経済成長とともに建設ラッシュが起こった。地下鉄と高層ビルは近代都市の2大シンボルだが、いまやバンコクは高層ビルでは日本をしのいでいる。

日本一の高層ビルは大阪の「あべのハルカス」で高さ300メートルだが、「キングパワー・マハナコン」は314メートルである。しかも、2020年完成を目指していま建設中の「スーパータワー」は、東南アジア一を目指す高さ615メートルだ。このような高層ビルの屋上の有効利用がルーフトップバーなのである。もともと経済利益を生まない屋上をルーフトップバーにすることで、ビル全体にも経済効果をもたらす。

バンコクのルーフトップバーは、たいていガラス張りの柵で下界と仕切られている。その方が、スケールが大きい眺めを楽しめるからだ。この点、スリルもある。しかし、もし酔っ払って落ちたとしても、自己責任である。行くなら、それを知ったうえで、スタンドドリンキング(立ち飲み)を楽しんだらどうだろうか?

新興ASIAウォッチ/著者:山田順

新興アジアとは、ASEAN諸国にバングラディシュとインドを加えた地域。現在、世界でもっとも発展している地域で、2050年には世界の中心になっている可能性があります。そんな希望あふれる地域の最新情報、話題を伝えていきます。
※本コンテンツ「新興ASIAウォッチ」は弊社Webサイト用に特別寄稿して頂いたものとなります。

山田順(やまだ じゅん)

1952年、神奈川県横浜市生まれ。立教大学文学部卒業後、1976年光文社入社。『女性自身』編集部、『カッパブックス』編集部を経て、2002年、『光文社ペーパーバックス』を創刊し、編集長を務める。日本外国特派員協会(FCCJ)会員。2010年、光文社を退社し、フリーランスに。現在、ジャーナリストとして取材・執筆活動をしながら、紙書籍と電子書籍の両方のプロデュースを手掛けている。
著書にベストセラーとなった「資産フライト」、「出版・新聞 絶望未来」などがある。

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投稿更新日:2019年05月08日


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