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【新興ASIAウォッチ/第24回】インドで集団カンニング!アジアは超学歴社会

■なんと親も友人も協力し、教師は見て見ぬふり
この3月20日、日本中、いや世界中が驚いた「集団カンニング」事件がインドで起こった。事件の舞台は、インド北部ビハール州の学校。10年生(日本の高校1年生に当たる)が受ける学年終了試験で、大量520人もの生徒が退学処分になったのである。
驚いたのは、退学処分を受けた生徒の数の多さばかりではない。そのカンニングの方法だ。なんと、家族・友人が協力して試験問題を解き、校舎の壁をよじ登って窓から手渡しする光景や、教室内で堂々とカンニングしている生徒がいるのに見て見ぬふりをする教師の姿が、ネットを通じて全世界に流れたのである。

「このカンニング事件の背景には、競争が激しいインドの超学歴社会があります。インドではカンニングしても上に進学させたいと、親まで協力します。教師にお金を渡すのも日常的に行われています。そうしないと、貧困から抜け出せないからです」と、テレビでコメンテーターが解説していた。そこで、今回は、インドを含めてアジア各国の学歴社会について書いてみたい。


■日本、韓国、中国はいずれも典型的な「学歴社会」
学歴社会といえば、私たちの日本が、まさにその典型である。ただ、近年は人口減で「大学全入」時代になったため、受験地獄はなくなった。そのせいか、表立って学歴社会とは言われなくなったが、東大を頂点とする学歴ピラミッドは歴然として存在している。

韓国も中国も同じだ。韓国や中国では、何度もカンニング事件が摘発されている。韓国に行ったとき、ガイドをしてくれた女性が時計ばかり気にしているので聞くと、「子供の塾のお迎えがある」と言うので驚いた。彼女はお受験ママで、「息子をSKY大学のどれかに行かせるために、ガイドで稼いだお金を塾の費用にしているんです」と言った。SKY大学とは、ソウル大学(S)、高麗大学(K)、延世大学(Y)のトップ3校のことだ。
中国の北京では、北京大学に行くための進学校は決まっている。そのため、そこに入れるために、子供たちは小さいころから塾通い、テスト漬けだ。アメリカでは、教育熱心な中国人の母親は「タイガー・マザー」と呼ばれるが、本場・北京は、タイガー・マザーだらけだ。

このように、東アジア3国は、みな典型的な学歴社会である。だから、インドのことは、驚いたとはいえ想像がつく。「親は大変だろうな」と、はるか前に子育てを終えた親の一人として、つくづく思う。しかし、今回、FCCJ(日本外国特派員協会)で、アジア各国から日本に来ている知り合いの記者に話を聞いて、さらに驚いた。というのは、アジア中がいまや学歴社会、それも「超」がつくからだ。


■インドよりすごい?バングラデシュの受験競争
まずは、バングラデシュ人の記者の話。
「インドだけではないですよ。インドはインド工科大学が一番。ここに入るには12年生でJEEテスト(日本のセンター試験のようなもの)で最高点を取らなければ行けないんですが、バングラも同じです。国立ダッカ大学に入るためには、幼稚園から塾通いしないと、いまは入れません。バングラは小学校が5年間、中学校が5年間、高校が2年間ですが、中学校の卒業時にSSC(Secondary School Certificate)、高校の卒業時にHSC(Higher Secondary School Certificate)という一斉テストがあります。この2つのテストの成績は、履歴書に必ず書かなければいけないので、もう必死です。毎日、徹夜勉強です。これで人生が決まります」

彼に言わせると、バングラは試験一発勝負型だという。だから、カンニングも横行していて、試験に親が着いてくるのが常識だという。試験が終わると、あちこちにカンニングペーパーが捨てられているという。
「たしかに受験地獄ですが、それでも昔は貧しい子供は学校に行けず、試験も受けられなかった。それがいまは試験でいい成績を取れば上に行けるのですから、学歴社会の方がいいに決まっています」

聞けば聞くほど、日本よりすごいが、バングラが学歴社会になったのは、この20数年のことだと言う。いまや富裕層の子供は、幼稚園から家庭教師をつけていると言う。ちなみに、彼は国立ダッカ大学の出身だった。


■履歴書に必ず学歴を書くインドネシア
続いては、インドネシア人の記者。
「日本より学歴社会ですよ。例えば、会社の採用試験では、意地悪な幹部は自分より上の学歴の者は絶対採用しません。追い抜かれるからです。インドネシアでは、履歴書に必ず学歴を書きます。一番上は、“S3”で、これは博士号を持っていること、次が“S2”で大学院修了、大学卒は“S1”です。 その下が、専門学校で、これは“D1”“D2”という風になっています」

彼に言わせると、インドネシアのトップ大学は3校で、ここを出ればエリート人生は間違いないと言う。その3校とは、ガジャマダ大学、国立インドネシア大学、バンドン工科大学だとか。
ちなみにインドネシアの大学進学率は8%ほどで、まだ半数以上が小・中卒にとどまっている。ただ、ジャカルタでは、富裕層、エリート層の子供は、自分の運転手まで持っていて、専用車で学校通いしていると言う。


■タイでも進む学歴社会「いい大学=いい就職」
続いてタイ人の記者。
「タイは昔から階級社会で、身分が決まっているから、あまり学歴のことは言わないですね。身分が上の人はいい学歴に決まっているからです。みんないい学校を出ています。ただ、国が発展してきたので、いまでは中間層の人たちが、子供に少しでも上の学校に行かせようと頑張っています。バンコクでは、塾通いも盛んです」

タイの大学進学率は高く、最近では40%を超えている。日本と同じ6-3-3制で、義務教育は中学まで。中学、高校卒業時にそれぞれ共通テストがあり、大学への進学には、共通試験「CUAS」(Central University Admission System)を受験する必要があると言う。これは日本のセンター試験のようなものだとか。

「結局、いい大学を出ないといい就職はありません。それに、いい大学は決まっています。1番がチュラロンコーン大学、2番手がタマサート大学、マヒドン大学、カセサート大学など。どこもみな優秀です。でも、本当のエリートは欧米に留学しますね」


■シンガポールでは、早稲田、慶應でぎりぎりセーフ
シンガポール、マレーシアに関しては、この連載のほかの記事で紹介したことがあるので、多くは触れない。ただ、シンガポールが超学歴社会であるのは、誰もがご承知のことと思う。シンガポーリアンは、ともかく「大学ランキング」にこだわる。そのランキングが就職にも大きく影響する。例えば、卒業がハーバード、MITなどの米国トップなら文句なし。国内では、国立シンガポール大学が一番である。

最近話題になったのが、シンガポール政府がワーキングホリディのビザを大学ランキングで決めると発表したこと。なんと、世界的に通用する「大学ランキング」で上位200以内でないと認めないとしたのだ。こうなると、日本の大学で認められるのは、東大など旧帝大に、筑波大学、東京工業大学、早稲田大学、慶應大学を加えた11校のみ。ただし、QEランキングでは、早稲田が198位、慶應が200位だから、ぎりぎりセーフといったところだ。いかにシンガポールが超学歴社会か、これでわかると思う。

マレーシアは英語教育国だけに、やはり欧米大学の学歴は最優先される。就職にもこれが影響する。これは、フィリピンでも同じだ。フィリピンの教育熱も最近はすごく、中国のようなタイガー・マザーも出現しているという。


■「ハーバード卒」より「東大卒」を採用する日本
それにしても、こうして見てみてくると、新興アジア各国の教育熱はすさまじく、いまや日本以上の学歴社会が完全に出来上がったと言っていいだろう。日本は、ここ10数年、「ゆとり教育」などと言っているうちに、おかしくなってしまった。また、英語教育も進まなかったので、学歴社会ではあるが、それがガラパゴス化してしまった。

先日、ベトナム進出企業の人間に聞いたら、「もう日本人の新卒を雇うより、現地のハノイ工科大学の学生を雇った方がいい」とまで言った。その理由は、単純に「優秀だから」だ。しかし、いまだに国内の大手企業は、就職では日本国内の学歴を重視する。例えば、「東大卒」と「ハーバード卒」の2人の同じくらい優秀な学生がいたら、必ず「東大卒」を採用する。これを聞いたら、新興アジアの国々の企業幹部は、「そんなバカな」と言うだろう。

アジアは「開かれた学歴社会」(=グローバル学歴社会)、日本は「閉じた学歴社会」(=ガラパゴス学歴社会)になっている。ここをなんとかしないと、日本の若者の国際競争力は、どんどん落ちていくだろう。


新興ASIAウォッチ/著者:山田順

新興アジアとは、ASEAN諸国にバングラディシュとインドを加えた地域。現在、世界でもっとも発展している地域で、2050年には世界の中心になっている可能性があります。そんな希望あふれる地域の最新情報、話題を伝えていきます。
※本コンテンツ「新興ASIAウォッチ」は弊社Webサイト用に特別寄稿して頂いたものとなります。

山田順(やまだ じゅん)

1952年、神奈川県横浜市生まれ。立教大学文学部卒業後、1976年光文社入社。『女性自身』編集部、『カッパブックス』編集部を経て、2002年、『光文社ペーパーバックス』を創刊し、編集長を務める。日本外国特派員協会(FCCJ)会員。2010年、光文社を退社し、フリーランスに。現在、ジャーナリストとして取材・執筆活動をしながら、紙書籍と電子書籍の両方のプロデュースを手掛けている。
著書にベストセラーとなった「資産フライト」、「出版・新聞 絶望未来」などがある。

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投稿更新日:2015年03月25日


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