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【新興ASIAウォッチ/第20回】ASEAN各国の国民性の違いわかる「指数」

■ASEANが統一市場になっても国民性はバラバラ
来年(2015年)、いよいよASEANが一つの市場に統合される。これにより、ヒト、モノ、カネの交流がますます加速化される。ただし、一つの市場といっても、参加国は10カ国、人口約6億人で、それぞれ国民性も言語も文化も違うバラエティに富む市場だ。
そこで、今回は、こうした国々でビジネスをする、投資する、短期滞在するなどにあたって、もっとも気にしなければいけない「私たちとどこが違い、どこが同じで、どうすればうまくいくのか?」ということを考えてみたい。

例えば、最近の新興アジア各国は、圧倒的にスマホ、タブレット端末が浸透し、日本よりSNS利用度が高い。とくにインドネシアはFacebook天国で、家族・友人との交流、情報伝達、買物、旅行と、なんでもかんでもFacebookで行っている。インドネシア人はおしゃべり好きのため、とにかくテキストが大好きで、文字を多く書く。
ところが、タイ人は、あまり字を書かない。画像が主流だ。Facebookでは写真をアップすることに重点を置いている。聞くところによると、タイには「タイ人は1年に8行しか文字を読まない」という、とんでもない諺があるのだという。

とすると、私たち日本人に近いのはどちらなのか? また、このような違いはどこから来るのか?など、国民性や文化の違いを知ることは、とても重要だ。とくに、ビジネスや投資においては、こうした点を踏まえないと、予期せぬ失敗が待っている。


■文化や国民性の違いを指数化した「ホフステッド指数」
文化や慣習、国民性の違いは、目に見えない。また、勉強と違って学習だけで理解することは難しい。結局、現地で現地の人々と接して知るしかない。ただし、ビジネスや投資では、そんな悠長なことは言っていられない。そこで、重宝されているのが、文化や国民性の違いを定量化した「ホフステッド指数」(Hofstede Index)である。

この「ホフステッド指数」は、世界展開している欧米のグローバル企業ではよく使われている。例えば、ある国では上司の命令で部下は動くが、ある国では上司の命令だけではダメできちんとした説明がいるなど、違いを指数化によって、あらかじめ知ることができる。
ホフステッド指数は、オランダの社会科学者ヘールト・ホフステッドが開発した。彼は、世界50カ国以上のIBMの現地法人に勤務する従業員を調査して、この指数をつくった。当初、指数の項目は4つだったが、いまは6つになっている。
その全部を紹介して説明すると長くなるので、以下、ざっと紹介してみたい。

▼「ホフステッド指数」6つの比較項目
・PDI:Power Distance(権力格差):数値が高いほど人々は権力を認めて従う。
・IDV:Individualism versus collectivism(個人主義か集団主義か):個人の利益と集団の利益のどちらが優先されやすいか?数値が高いほど個人主義的な社会となる。
・MAS:Masculinity versus femininity(男性らしさか女性らしさか):男性の方が「競争志向」が強く、女性の方が「協調志向」が強いことから、指数化。数値が高いほど、男性のやることと女性のやることが明確に分かれた社会。
・UAI:Uncertainty avoidance(不確実性回避):不確実性に対する危機意識が高い国ほど、法やルールを重視し、危機意識が低い国ほど法やルールよりも自身の行動を重視する。
・LTO:Lomg-term versus short-term orientation(長期志向か短期志向か):数値が高いほど長期志向的。なにかあったとき、長期的に考えるか短期的に考えるかで、判断が違ってくる。
・IND:Indulgence versus Restraint(寛大か束縛か):どの程度、個人の自由な振る舞いが社会に許容されるか。数値が高いほど寛大な社会。

なお、各数値の平均値を50とし、それから離れるほど、どちらかの傾向が強いことを意味する。この数値は、ホフステッドセンター「THE HOFSTEDE CENTRE」(http://geert-hofstede.com/countries.html)のサイトで見ることができるので、ASEAN各国の数値が知りたければ、リンク先で国を選択して確認してほしい。
なお、数値そのものは単独では意味はなく、ほかの国と比べてはじめて「自分たちより、××の傾向が強い」という判断が可能になる。


■日本と中国、シンガポールは大きく違っている
では、日本の数値を見てみたい。以下が、日本のグラフだ(6項目のうちINDはなし)。これを見ると、数値が高いのが、MAS(男性らしさか女性らしさか)とUAI(不確実性回避)で、日本は「男性と女性の役割がはっきりした社会」で、なおかつ「安全志向が強い」と言える。PDI(権力格差)とIDV(個人主義か集団主義か)はほかの先進国と変わらないが、この2つだけは異常に高い。


※日本のホステッド指数(出典:ホフステッドセンター)

それでは、この日本の指数を、日本人がいまいちばんつき合っているアメリカ、中国、そしてASEANを代表してシンガポールと比べてみたい。以下、主な項目を列記し、4カ国の数値を紹介する。

・PDI(権力格差):日本(54)、アメリカ(40)、中国(80)、シンガポール(73)
・IDV(個人主義か集団主義か):日本(46)、アメリカ(91)、中国(20)、シンガポール(20)
・MAS(男性らしさか女性らしさか):日本(95)、アメリカ(61)、中国(66)、シンガポール(48)
・UAI(不確実性回避):日本(92)、アメリカ(46)、中国(30)、シンガポール(8)

日本との違いが顕著なのは、IDV(個人主義か集団主義か)とUAI(不確実性回避)、それにMAS(男性らしさか女性らしさか)である。 とくにIDVを見ると、中国(20)とシンガポール(20)は日本(46)に比べたらずっと集団主義である。また、女性の社会進出も日本より進んでいる。さらに、UAI(不確実性回避)は日本より圧倒的に低いので、法やルールに縛られずリスクを取ってビジネスをやるという傾向が強い。シンガポール(8)はとくにそうだ。

集団主義というのは、グループや身内の結束が強く、それ以外の外部の人間とはあまり信頼関係を築かないということ。これは、中国人、中華系の人々の特徴である。現在、シンガポールには世界中の企業が集まっているが、国民の74.2%が中国系なので、やはり、シンガポール人は中華系(華人)の特質を持っている。中国人のように、キャリアとお金にはどん欲で、ビジネス面では非常にドライである。


■なんと、日本と指数が近いのは東ヨーロッパ
このように、ホフステッド指数を見て意外なのは、日本とASEAN各国の数値がかなり違うことだ。同じアジア人だから近い。また、ASEANの人々はみな親日的だから日本人と近いと思っていると、見事に裏切られる。
本当に意外だが、日本人と価値観や行動様式が最も近い国は、東欧のハンガリー(1番目)、ポーランド(2番目)である(カッコ内は日本と数値が近い順)。ドイツ(8番目)も近い。日本と同じアジアの国なのに、韓国(39番目)や中国(47番目)は、かなり離れている。さらに、マレーシア(61番目)やシンガポール(64番目)になると、もっと離れてしまう。ちなみに、アメリカは41番目なので、ASEAN諸国より近い。

「ホフステッド指数といっても、それは比較するときの目安にすぎませんよ。自国に近いか遠いかを気にする必要はあまりない。ただ、ビジネスの場合は、各国の国民性を理解して、人材を使いこなす必要があります。シンガポールでもタイ、マレーシアでも、現地法人の代表は現地の人間にしないとうまく行きませんね。ところが、日本企業は日本から役員クラスを派遣する例が多く、また、給与は日本人が上でアジア人を下にするという不文律があります。本来なら、現地の優秀な人間を雇い、その人間と信頼関係を築くべきです」
と、私の知人のタイ在住の経営コンサルタント兼投資家は言う。

彼に言わせると、最近は現地人を採用しようとする日本企業も多くなったが、円安もあって、欧米企業よりはるかに安い給料しか提示できない。それで、優秀な人材はみな欧米企業に取られているという。


■グローバリズムとローカリズムとの混在
また、こんな意見もある。日本企業のあるマレーシア駐在員の話だ。
「東南アジアの場合、各国ごとの国民性より、民族ごとの民族性のほうが大事ではないですか。たとえば、マレーシア人はのんびりしすぎて約束の時間に平気で遅れるとよく言いますが、マレーシア人には中華系もマレー系もインド系もいるわけで、それによって違います。それに、ビジネスなら遅れてきたらアウトでしょう。こういうことに、国民性なんて、それほど関係ないですよ」

彼に言わせると、マレーシアで大事なのは、国民の約6割を占めるマレー系住民のほとんどがイスラム教徒であることだという。彼らは、1日5回、朝、昼、午後、夕方、夜とお祈りをするので、その時間を確保しなければならない。また、豚は不浄な動物で食べられないなどの戒律があるので、ハラル (イスラム教で許された食品)が大事なる。つまり、宗教のほうが大事だというのだ。

これまで、グローバリズムは、世界で統一基準をつくる方向に働いてきた。しかし、グローバル展開する企業において、統一基準ができたのは会計ルール、契約ルールで、人間を扱うマネジメントではできなかった。だから、90年代の終わりに発想の転換が起こり、各国、各文化の特徴を尊重した「ローカル・マネジメント」が行われるようになった。
ASEANで統合される東南アジアは、このグローバリズムとローカリズムが見事に混在している地域だと言えるだろう。


新興ASIAウォッチ/著者:山田順

新興アジアとは、ASEAN諸国にバングラディシュとインドを加えた地域。現在、世界でもっとも発展している地域で、2050年には世界の中心になっている可能性があります。そんな希望あふれる地域の最新情報、話題を伝えていきます。
※本コンテンツ「新興ASIAウォッチ」は弊社Webサイト用に特別寄稿して頂いたものとなります。

山田順(やまだ じゅん)

1952年、神奈川県横浜市生まれ。立教大学文学部卒業後、1976年光文社入社。『女性自身』編集部、『カッパブックス』編集部を経て、2002年、『光文社ペーパーバックス』を創刊し、編集長を務める。日本外国特派員協会(FCCJ)会員。2010年、光文社を退社し、フリーランスに。現在、ジャーナリストとして取材・執筆活動をしながら、紙書籍と電子書籍の両方のプロデュースを手掛けている。
著書にベストセラーとなった「資産フライト」、「出版・新聞 絶望未来」などがある。

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投稿更新日:2014年11月25日


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