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【新興ASIAウォッチ/第1回】シンガポールとクアラルンプール間に新幹線が走る日

両都市を90分で結び、時速は300キロ超

シンガポールとクアランプールを結ぶ「新幹線」ができることが決まり、早くも日本の商社、鉄道関連産業が動き出した。 この2月19日、シンガポールのリー・シェンロン首相とマレーシアのナジブ・ラザク首相の首脳会談が行われ、その席で、この高速鉄道建設が合意された。完成は2020年の予定で、両都市を90分で結び、時速は300キロ超になると、発表された。 シンガポールとクアラルンプール間は、現在、鉄道(マレー鉄道:KTM)で6~7時間かかる。バスだと約5時間、クルマで約4時間。飛行機だと40分~1時間だが、空港までの移動距離と待ち時間を考えると、高速鉄道の90分には利便性がある。

ますます一体化するシンガポールとマレーシア

シンガポールとマレーシアは、いまや一体となって経済発展しており、この高速鉄道は両国の関係をさらに強固にするのは間違いない。リー首相はロンドンとパリを結ぶ高速鉄道のユーロスターを引き合いに出し、こう述べた。
「(高速鉄道により)住民間の交流、協力・相互依存の度合いが大きく変わる」

現在、両国の間では、シンガポールとジョホールバルを結ぶ地下鉄(ラピッド・トランジット・システム)の建設に向けた第1段階の検討作業が大詰めを迎えている。このほか、両国間に3番目の陸路ボーダーを新設する計画、ジョホールバルのイスカンダル開発区(TDR)のプトリ港に年内にも出入国ポイントを増設する計画も進んでいる。しかし、この高速鉄道計画は、最近の両国関係でもっともインパクトのあるものだ。最大300億リンギ(約9000億円)ともされる巨大プロジェクトである。

推定で年間3000万人が利用する

計画はまだ発表されたばかりで、具体性はない。ただ、すでに日本政府には打診があり、日本側もそれに応じて、具体案を提示するという話が伝えられている。現在、言われているのは、シンガポール側の終着駅は西部トゥアスで、クアランプールとの間に6駅がつくられる予定とのこと。そして、利用客数は、シンガポールとクアラルンプール間とほぼ同じ距離の台湾の高速鉄道(台北~高雄)を参考にして、この利用客が年間4450万人だから、3000万人程度とはじかれている。ちなみに、両都市間の航空機利用客は、推定で年520万人である。それでは、この高速鉄道を日本が建設する見込みはあるのだろうか?

いまの段階では、日本が最有力候補

日本のライバルは、数カ国ある。マレーシアの新聞『ザ・スター』は、1年前、この高速鉄道構想の記事を書いている。その記事は、マレーシア公共陸運委員会(SPAD)は、平均速度250キロで、マレー半島西海岸沿岸部沿いを走る路線を想定しており、この計画には、米ゼネラル・エレクトリック(GE)、独シーメンス、韓国ポスコエンジニアリング&コンストラクションが興味を示していると報じている。さらに、カナダのボンバルディア、中国も関心を持っているとされる。ただ、中国は、打診があったが、新幹線事故があったため、マレーシア公共陸運委員会は拒否したと伝えられている。

マレーシアは、マハティール元首相の「ルックイースト」政策もあり、親日的である。そのうえ、日本の新幹線は、開業以来一度も大規模な事故、死亡事故を起こしていないので、この点に大きなアドバンテージがある。さらに、台湾高速鉄道への輸出で海外実績も積んでいることも有利である。こうした点から、いまの段階では、日本が最有力候補と言っていい。

マレー半島が日本人の「第二の故郷」に

はたして、日本の新幹線がマレー半島を走る日が来るのか?もし来るとしたら、そのとき、2020年のシンガポールは、さらに発展して、まさしく新興アジアの中心になっているだろう。シンガポールのリー首相は、このほど、2020年までの政策の柱をいくつか発表した。

1.外国人労働者の受け入れ削減
2.市民権付与数の抑制
3.永住者(PR)数を50万人程度に維持

この3つを実行しながら、「社会の高齢化に歯止めをかけ、新生児の不足を補い、経済の健全性を保ち、雇用を創出し、企業をレベルアップさせる」と、リー首相は言う。現在、シンガポールの在留邦人数は、年々増加し2万6000人に達している。マレーシアも1万人を超えるまでになった。しかも、マレーシアはここ数年、日本人にとって「もっとも移住したい国」ナンバー1になっている。新幹線建設が日本に決まれば、マレー半島が日本人の「第二の故郷」になる日がやってくるかもしれない。

新興ASIAウォッチ/著者:山田順

新興アジアとは、ASEAN諸国にバングラディシュとインドを加えた地域。現在、世界でもっとも発展している地域で、2050年には世界の中心になっている可能性があります。そんな希望あふれる地域の最新情報、話題を伝えていきます。
※本コンテンツ「新興ASIAウォッチ」は弊社Webサイト用に特別寄稿して頂いたものとなります。

山田順(やまだ じゅん)

1952年、神奈川県横浜市生まれ。立教大学文学部卒業後、1976年光文社入社。『女性自身』編集部、『カッパブックス』編集部を経て、2002年、『光文社ペーパーバックス』を創刊し、編集長を務める。日本外国特派員協会(FCCJ)会員。2010年、光文社を退社し、フリーランスに。現在、ジャーナリストとして取材・執筆活動をしながら、紙書籍と電子書籍の両方のプロデュースを手掛けている。
著書にベストセラーとなった「資産フライト」、「出版・新聞 絶望未来」などがある。

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投稿更新日:2013年02月26日


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